出産直後のママは心身ともに疲弊しているため、疲労回復に向けた様々なサポートやケアが必要です。そうとは言え、生まれたばかりの赤ちゃんのケアも忙しいことから、いかにパパや家族のサポートを得られたとしても、ママの心身が休まる暇はありません。
これらの出産直後のママの負担を少しでも緩和させるため、横浜市では産後母子ケア事業という取り組みを展開中。宿泊型・通所型・訪問型の3タイプに分け、各家庭の状況に応じた育児サポートを提供しています。
当ページでは、横浜市が行っている母子ケア事業の概要やサービス内容、申し込み方法、サービスを活用する際のポイントなどについてご紹介しています。
産後母子ケア事業の概要と、主に受けられるサポートについて見てみましょう。
横浜市では、産後の母子の様々な負担をサポートするため、産後母子ケア事業を実施しています。産後の不安や負担の軽減を通じ、ママが安心して子育てできる環境を整えることが、産後母子ケア事業の目的です。
産後母子ケア事業の対象者は、横浜市内に住む出産後のママと赤ちゃん。体調不良の懸念がある方や育児に不安を抱えている方などを中心に、通常は生後4カ月頃までの期間にわたり、同事業のサービスを利用することができます。
サービスは、指定施設への訪問や助産師の家庭訪問などの形で提供されます。固定化されたサービスに留まらず、各家庭の環境や事情に応じ、柔軟なケアやサービスを行う点が特徴です。
産後母子ケア事業では、産後の母子の状況に応じて幅広いサポートが用意されています。
主に利用されているサポートの1つが、産後の体調回復支援。ママが産後の休息を取れる環境の提供、および、栄養管理などに関するアドバイスが行われています。
また、子育ての基本動作を指導する育児サポートも多く利用されています。沐浴、授乳、抱っこの方法など、日常的な育児ですぐに役立つアドバイスがお粉されています。
産後のママの精神的ケアも、同事業が力を入れているサポートの1つ。産後うちの予防や育児の不安軽減に向けたカウンセリングなどを行い、精神的な健康面を支えることで子育てをサポートします。
母子が受けられるケアの種類として、宿泊型ケア、通所型(デイケア)、訪問型ケアの3種類の特徴を見てみましょう。
宿泊型ケアとは、宿泊してケアを受ける必要があるほど、体調等に問題を抱えた方が受けるケアとなります。具体的には、産後の体調が著しく不安定となり回復の兆しが見えない方、家庭で十分な育児サポートを受けられず過度に負担を抱えている方などを対象にしたケアです。
ケアの内容は、ケア専用施設への1日から数日間の宿泊、および、宿泊中における助産師や看護師の各種サポート。宿泊中は、体力の回復や心の癒しといった漠然としたケアではなく、有資格者による専門的なケアを受けられます。
なお、宿泊先となるケア専用施設としては、主に横浜市指定の医療機関・助産院が利用されます。
通所型(デイケア)とは、日中のみサポートを受けたい方、宿泊が困難な方などを対象にした産後ケアです。指定の施設へ通い、心身の疲れから体調を回復させるための十分な休息をとったり、助産師から育児に関する指導を受けたりなどし、日帰りでケアを受ける形となります。希望すれば、授乳や沐浴などの基本動作を学び直すこともできます。
通所型(デイケア)のサービスは、1日から数日間にわたり利用が可能。日帰りのケアとは言え、ママの体を休めるためには大変役立つサービスです。
訪問型ケアとは、施設への宿泊や通所が難しい方、自宅での育児サポートを希望する方などを対象とした産後ケア。助産師がケア対象者の自宅を訪問し、育児に関する指導や相談対応、ママの体調チェックなどを行うサービスです。
赤ちゃんを同伴した移動を伴わず、自宅という慣れた環境で、リラックスしながら産後ケアを受けられる点が訪問型ケアの特徴。育児環境の過不足に関して助産師にチェックしてもらうこともできるなど、訪問型には、宿泊型や通所型とは異なるメリットもあります。
産後母子ケア事業の対象者、申し込み方法、利用料金や補助金額等について確認しましょう。
横浜市の産後母子ケア事業を利用するためには、その大前提として、母子の住民登録が横浜市にあることが必要です。別の自治体に住民票を残したまま転入している方は、速やかに横浜市のお住まいの区で住民登録を行いましょう。
また、産後の育児に何らかの不安を抱えていることも、ケアを受けるための要件。もとより、育児に関して周りのサポートも充足し、特別に悩みや不安がない方は、産後母子ケアを受ける必要性も感じないでしょう。
ほかにも、「産後4か月未満であること」「サービス利用時、母子ともに治療中の疾患がないこと」など、いくつかの条件があります。詳しい条件は、お住まいの区の区役所でご確認ください。
お住まいの区の区役所に赴き、福祉保険センター(こども家庭支援課)での面接・相談を経て、申請書を提出します。
面接・相談内容、および申請書の内容に基づき、区がサービスの利用の可否を決定して申請者へ結果を通知。利用可能との通知が入れば、区が指定する事業者のサービスを受けられる形となります。なお、利用に関する相談・面接は、妊娠中から可能です。
なお、区役所での利用申請とは異なり、電話で事前相談をすることも可能です。利用希望者の状況に応じ、より適切なケアプランを提案してもらえることもあります。
基本的な料金は、宿泊型の場合が1泊2日で6,000円(日程追加は1日ごとに3,000円)、通所型の場合が1日2,000円です。料金は施設へ直接支払う形となります。
ただし、必ずしも全ての方が同じ金額を負担するわけではなく、利用者の収入状況に応じて料金が変動することもあるので、事前に確認が必要。料金が高くなることはありませんが、たとえば、ひとり親世帯は利用料金が減額され、市民税非課税世帯や生活保護世帯は利用料金が免除されます(証明書が必要)。
「ケアを受けたいけど経済的に厳しい」と一人悩まず、ケアが必要な場合には、まず区役所の福祉保健センターまで相談してみましょう。
せっかく用意されている横浜市の行政サービスなので、漠然とケアを受けるのではなく、各世帯に合った有益なケアを受けるようおすすめします。産後母子ケア事業を活用する際の3つのポイントを確認してみましょう。
産後母子ケアは、大きく分けて「宿泊型」「通所型」「訪問型」の3種類があります。専門家のケアを受けられるという点では、いずれのタイプも同じですが、ケアを受ける場や時間、目的等は大きく異なるため、事前に「どのケアが自分に合っているか」をよく検討してみましょう。
専門スタッフと共に過ごしながら体調回復を図りたい方は「宿泊型」、家事等の都合で現実的に宿泊できない方は「通所型」、自宅でリラックスしながらケアを受けた方や施設への移動が難しい方は「訪問型」を選ぶことが基本。自分や家族だけで判断できない場合には、区の福祉保健センターまで気軽に相談してみてください。
産後母子ケアは、文字通り産後の母子に提供されるケアですが、産後のママの体調の変動は大変予測しにくいもの。著しい体調不良により産後母子ケアの申込みができないまま期限の生後4か月を過ぎてしまった、とならないように注意しましょう。
そのような不測の事態を避けるためには、早めに産後母子ケアの相談を行っておくことが大切。妊娠中から相談が可能なので、妊娠中で体調が安定している日を選び、区の福祉保健センターで利用方法等を確認しておきましょう。
なお、産後母子ケアの相談・申請・利用方法については、横浜市の公式HP等を通じて最新の情報をチェックするようにしてください。
母子産後ケア事業とは別に、横浜市の各区では様々な育児支援サービスを提供しています。区の最新の情報を確認し、必要に応じて積極的にそれらサービスを利用しましょう。
たとえば、各区には「地域子育て支援拠点」が設けられています。生後4か月で利用期限が終了する産後母子ケア事業とは異なり、地域子育て支援拠点は就学前までのお子様と保護者が利用可能。各拠点には専任の「横浜子育てパートナー」が常駐し、子育てに関する相談に対応したり、保護者同士の交流を促したりなど、様々なサポートを行っています。
母子産後ケア事業とあわせて、これら別の育児支援サービスも積極的に併用しましょう。
産後母子ケア事業に関してよくある質問をまとめました。
申し込みは出産後となりますが、利用相談や面接は妊娠中期から可能です。産後のママの体調は予測できないため、妊娠中の安定したタイミングで早めに区の福祉保健ンセンターまで相談に赴くようおすすめします。
赤ちゃんが生後4か月になるまで産後ケアを利用できます。
ただし、ママの体調や母子の状況に応じ、区や施設は柔軟に対応することも可能です。利用期間の詳細については、区の窓口まで直接ご確認ください。
希望のケアを申し込んでも、必ずしも受けられるわけではありません。施設に空きがなければケアは受けられないので、早めの利用申請・予約をするよう推奨します。
なお、定員に達して希望のケアを受けられない場合、施設側から別のプランを提案されることもあります。
宿泊型施設の場合、夫や家族も一緒に利用できることがあります。施設のルールにより利用規約が異なるため、必要に応じて直接問い合わせをして確認してください。
横浜市が行っている産後母子ケア事業は、産後の母子の健康をサポートする重要な制度の1つ。宿泊型、通所型、訪問型の3タイプが用意され、各家庭の希望や状況に応じて様々なサービスを受けることができます。
申し込み手続きは産後に行うこととなりますが、申し込みに先立って必要な申請相談・面接は、妊娠中に済ませてしまうことが可能。出産直後のママの体調は予測できないため、できれば妊娠中の安定した日に申請相談・面接を行っておきましょう。
育児に向けた不安解消と早期の体調回復のため、ぜひ産後母子ケアを積極的に活用しましょう。
ここでは無痛分娩の対応実績※が年間200件以上(2025年1月15日時点)で、母子同室可能、自然陣発にも24時間無痛分娩で対応できるクリニック6院を厳選して紹介します。
※分娩の実績数は全てJALA( 無痛分娩関係学会団体連絡協議会)のサイトから最新情報を参照しています。
聖マリア
クリニック本院 (戸塚区) ![]() 引用元:聖マリアクリニック本院公式HP(https://stmc.jp/delivery/institution/) ![]() 引用元:聖マリアクリニック本院公式HP(https://stmc.jp/delivery/institution/) ![]() 引用元:聖マリアクリニック本院公式HP(https://stmc.jp/delivery/institution/) ![]() 引用元:聖マリアクリニック本院公式HP(https://stmc.jp/delivery/institution/) |
プラタナス産婦人科
クリニックながつた (緑区) ![]() 引用元:プラタナス産婦人科クリニックながつた公式HP(https://platanus-clinic.jp/medicalA/medical02.html#medical02A) ![]() 引用元:プラタナス産婦人科クリニックながつた公式HP(https://platanus-clinic.jp/medicalA/medical02.html#medical02A) ![]() 引用元:プラタナス産婦人科クリニックながつた公式HP(https://platanus-clinic.jp/medicalA/medical02.html#medical02A) ![]() 引用元:プラタナス産婦人科クリニックながつた公式HP(https://platanus-clinic.jp/medicalA/medical03.html) |
横浜市立大学附属病院
周産期医療センター (金沢区) ![]() 引用元:横浜市立大学附属病院周産期医療センター公式HP(https://www-user.yokohama-cu.ac.jp/~shusan/birth/) ![]() 引用元:横浜市立大学附属病院周産期医療センター公式HP(https://www-user.yokohama-cu.ac.jp/~shusan/birth/) ![]() 引用元:横浜市立大学附属病院周産期医療センター公式HP(https://www-user.yokohama-cu.ac.jp/~shusan/birth/) ![]() 引用元:横浜市立大学附属病院周産期医療センター公式HP(https://www-user.yokohama-cu.ac.jp/~shusan/birth/) |
小川
クリニック (戸塚区) ![]() 引用元:小川クリニック公式HP(https://ogawaclinic.com/hospitalization/tour2/) ![]() 引用元:小川クリニック公式HP(https://ogawaclinic.com/hospitalization/tour2/) ![]() 引用元:小川クリニック公式HP(https://ogawaclinic.com/hospitalization/tour2/) ![]() 引用元:小川クリニック公式HP(https://ogawaclinic.com/hospitalization/tour2/) |
新横浜母と子の病院
(港北区) ![]() 引用元:新横浜母と子の病院公式HP(https://www.hahatoko.jp/hospital/facility/) ![]() 引用元:新横浜母と子の病院公式HP(https://www.hahatoko.jp/hospital/facility/) ![]() 引用元:新横浜母と子の病院公式HP(https://www.hahatoko.jp/hospital/facility/) ![]() 引用元:新横浜母と子の病院公式HP(https://www.hahatoko.jp/hospital/hospitalization/meal/) |
はぐくみ母子クリニック新横浜
(港北区) ![]() 引用元:はぐくみ母子クリニック新横浜公式HP(https://hagukumi-cl.com/about/hospitality/interior-design/) ![]() 引用元:はぐくみ母子クリニック新横浜公式HP(https://hagukumi-cl.com/about/hospitality/interior-design/) ![]() 引用元:はぐくみ母子クリニック新横浜公式HP(https://hagukumi-cl.com/about/hospitality/meals/) ![]() 引用元:はぐくみ母子クリニック新横浜公式HP(https://hagukumi-cl.com/about/hospitality/meals/) |
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無痛分娩の 実績 |
559件(2023年) | 250件(2022年) | 248件(2023年) | 312件(2021年) | 591件(2022年) | 539件(2022年) |
無痛分娩の 費用 |
15万円(税込) | 10万円~15万円 (税不明) |
※公式HPに記載なし | 13万円~15万円 (税不明) |
20万円(税不明) | 12万円(税不明) |
部屋代 (個室) |
無料 | 1日15,000円 (税不明) |
※公式HPに記載なし | 1日5,000円~9,000円 (税不明) |
198,000円~ (税不明) |
※公式HPに記載なし |
麻酔科医の 在籍 |
〇 常勤:2名 非常勤:1名 |
〇 非常勤:1名 |
〇 常勤:40名 非常勤:0名 |
- | 〇 常勤:1名 非常勤:1名 |
- ※麻酔科標榜医資格1名 |
【選定条件】
■無痛分娩の実績は各クリニックの公式HPまたはJALA( 無痛分娩関係学会団体連絡協議会)の公式HP(https://www.jalasite.org/)から調査しました(2025年1月15日時点)。そのなかで年間200件以上の対応実績が確認でき、「母子同室可能」で「自然陣発にも24時間無痛分娩対応できる」クリニックを6院ピックアップしました。
<実績の参照元>
・聖マリアクリニック本院:JALA公式HP(https://www.jalasite.org/hp/10183.html)
・プラタナス産婦人科クリニックながつた:JALA公式HP(https://www.jalasite.org/hp/10678.html)
・横浜市立大学附属病院周産期医療センター:JALA公式HP(https://www.jalasite.org/hp/10169.html)
・小川クリニック:JALA公式HP(https://www.jalasite.org/hp/10182.html)
・新横浜母と子の病院:JALA公式HP(https://www.jalasite.org/hp/10160.html)
・はぐくみ母子クリニック新横浜:JALA公式HP(https://hagukumi-cl.com/shinyokohama/)